高尾山は、古くから多くの人々に守られてきた歴史があり、現在も豊かな自然が残されています。
山内には1300種以上の植物をはじめ、多くの野生生物が暮らしており、都心近くとは思えない自然環境が広がっています。
しかし、多くの登山者が訪れる高尾山では、かつてゴミ問題が深刻化した時代がありました。以前の高尾山にはゴミ箱が設置されていましたが、1960年代に観光客が増加すると、ゴミ箱周辺にゴミがあふれるようになりました。景観の悪化に加え、そのゴミを野生動物が食べてしまうなど、自然環境への影響も問題となっていました。
山内の茶屋、髙尾山薬王院、高尾登山電鉄が定期的に山内の清掃を実施していましたがそれでもゴミの量は減らず、清掃だけでは解決できない状況でした。そこで1975年頃、地元の人々が新たな取り組みを行いました。それが山内のゴミ箱をすべて撤去し、登山者にゴミの持ち帰りを促す「ゴミ持ち帰り運動」です。高尾ビジターセンターでは放送でゴミを持って帰るように何度も呼びかけを行いました。登山者のマナー意識を変えるという大きな試みで、はじめはクレームもありましたが、ゴミ持ち帰り運動は徐々に登山者の間で常識化していき高尾山は現在、世界一登山者数が多い山とも言われますが、美しい景観や自然環境が保たれています。
一方で、今も山内ではたびたびゴミのポイ捨てが見られます。最近は、うっかりポケットからこぼれたような飴の袋や輪ゴムなど、小さなゴミが多く見られます。野生動物がかじった形跡のあるゴミや、輪ゴムが入ったタヌキの糞も確認されています。人が持ち込んだ食べ物や人工物は、野生動物が本来口にするものではありません。こうしたものを誤って食べることで、悪影響を及ぼす可能性があります。小さなゴミであっても野生動物にとっては大きな影響につながる可能性があります。
高尾山の豊かな自然を未来へ残していくためには、一人ひとりの心がけが大切です。
訪れた際には、ゴミの持ち帰りにご協力をお願いいたします。
※高尾ビジターセンターでは、ゴミの回収は行っておりません。
※高尾山では、「ゴミ持ち帰り」を含む利用ルールが定められています。
(利用ルール https://takaovc.ces-net.jp/?page_id=1748 )














